2014年08月20日
米ツアーで迷走していた上田桃子が“泥臭さ”で勝ち取った通算10勝目
CAT Ladies(8月22~24日、神奈川県·大箱根CC、6701ヤード、パー73)
上田 桃子 フォトギャラリー
上田桃子は優勝を手にした自分のプレーを振り返り、“泥臭く攻めることが持ち味“と表現した。“泥臭い”元賞金女王も決してカッコ悪くはない。上田がようやくスポットライトに当たる場所に帰ってきたのだ。
2011年のミズノクラシック以来、3年ぶり、ツアー通算10勝目を挙げた上田。トップの森田理香子を3打差で追う展開から、最後は見事に逆転で今季初勝利を手にした。
今週の上田には一貫したテーマがあった。“攻めるゴルフをする”。そのテーマ通りに初日から果敢にピンを狙って最終日までそのプレーを貫き通した。最終日も1番(パー5)でバーディ発進のあと3番(パー3)、4番(パー4)で連続バーディ。特に4番は2打目をピン50センチに寄せる完璧なショットでギャラリーを沸かせると、7番(パー4)でも2打目を50センチに寄せてバーディを奪った。
ただ、その後の8番(パー4)でボギーを叩いて悪い流れに傾きかけたが、9番(パー5)では2.5メートルの微妙な距離のパーパットを沈めた。
キャディの佐藤賢和氏も、
「9番でボギーになりかけたピンチをパーでしのいでから、まだいけるという感触はありました。今日はいいパーパットが入ったことがこの位置でプレーできた要因。彼女は本当にメンタル的に強くなったし、集中が切れてもダラダラ引きずらなくなりましたよ」
と振り返る。 バックナインでは12番(パー3)でバーディを奪い、そのほかのホールはすべてパーで締めくくった。
優勝者インタビューでは感極まり、声を詰まらせるシーンがあったが、それがこれまでの苦悩を象徴していた。
「2011年からここまで本当に長かったです。いつも優勝している選手を隣で見ながら、早く勝ちたい気持ちもあったりして……。本当に米国に行ってよかったのかなとか思ったりしたけれど、これまで自分がやってきたことは間違いじゃないと思ってやってきたことが今日の結果につながったと思います」
米ツアーでプレーした6年間が間違っていたのではないかと自問自答する日もたくさんあったと上田は正直に話した。
「米国に行ったことで、足し算のゴルフになっていたんです。自分にないものを補ったり、スタイルを変えたりして、一体自分が何を持っているのか、何が持ち味なのかも分からなくて…」
そんな上田が今季、7年ぶりに日本ツアーに戻ってきたあと、考え方に大きな変化があったのがKKT杯バンテリンレディスだった。
「得意とする試合で予選落ちして、優勝するとか一番になるんだというよりも、自分の幅を広げていくことに力を入れると心したんです」
それから自分を見つめ直す作業を繰り返し、ようやく手に入れた優勝。今、上田は「自分の持ち味が何か?」と聞かれたら、こう答えると言い切った。(MP-4アイアン)
「泥臭く攻めること」――。
プロになって10年。米国と日本で酸いも甘いも経験してきた上田には、もう上っ面だけのカッコよさは必要ないということだろう。そして、先に描いている目標も“年間最多優勝(03年不動裕理の年間10勝)”すること、と壮大だ。
誰が何を言おうと自分を貫き、泥臭いゴルフで勝利を勝ち取る。それに気づいた上田には、また必ず優勝チャンスが巡ってくるに違いない。
上田 桃子 フォトギャラリー
上田桃子は優勝を手にした自分のプレーを振り返り、“泥臭く攻めることが持ち味“と表現した。“泥臭い”元賞金女王も決してカッコ悪くはない。上田がようやくスポットライトに当たる場所に帰ってきたのだ。
2011年のミズノクラシック以来、3年ぶり、ツアー通算10勝目を挙げた上田。トップの森田理香子を3打差で追う展開から、最後は見事に逆転で今季初勝利を手にした。
今週の上田には一貫したテーマがあった。“攻めるゴルフをする”。そのテーマ通りに初日から果敢にピンを狙って最終日までそのプレーを貫き通した。最終日も1番(パー5)でバーディ発進のあと3番(パー3)、4番(パー4)で連続バーディ。特に4番は2打目をピン50センチに寄せる完璧なショットでギャラリーを沸かせると、7番(パー4)でも2打目を50センチに寄せてバーディを奪った。
ただ、その後の8番(パー4)でボギーを叩いて悪い流れに傾きかけたが、9番(パー5)では2.5メートルの微妙な距離のパーパットを沈めた。
キャディの佐藤賢和氏も、
「9番でボギーになりかけたピンチをパーでしのいでから、まだいけるという感触はありました。今日はいいパーパットが入ったことがこの位置でプレーできた要因。彼女は本当にメンタル的に強くなったし、集中が切れてもダラダラ引きずらなくなりましたよ」
と振り返る。 バックナインでは12番(パー3)でバーディを奪い、そのほかのホールはすべてパーで締めくくった。
優勝者インタビューでは感極まり、声を詰まらせるシーンがあったが、それがこれまでの苦悩を象徴していた。
「2011年からここまで本当に長かったです。いつも優勝している選手を隣で見ながら、早く勝ちたい気持ちもあったりして……。本当に米国に行ってよかったのかなとか思ったりしたけれど、これまで自分がやってきたことは間違いじゃないと思ってやってきたことが今日の結果につながったと思います」
米ツアーでプレーした6年間が間違っていたのではないかと自問自答する日もたくさんあったと上田は正直に話した。
「米国に行ったことで、足し算のゴルフになっていたんです。自分にないものを補ったり、スタイルを変えたりして、一体自分が何を持っているのか、何が持ち味なのかも分からなくて…」
そんな上田が今季、7年ぶりに日本ツアーに戻ってきたあと、考え方に大きな変化があったのがKKT杯バンテリンレディスだった。
「得意とする試合で予選落ちして、優勝するとか一番になるんだというよりも、自分の幅を広げていくことに力を入れると心したんです」
それから自分を見つめ直す作業を繰り返し、ようやく手に入れた優勝。今、上田は「自分の持ち味が何か?」と聞かれたら、こう答えると言い切った。(MP-4アイアン)
「泥臭く攻めること」――。
プロになって10年。米国と日本で酸いも甘いも経験してきた上田には、もう上っ面だけのカッコよさは必要ないということだろう。そして、先に描いている目標も“年間最多優勝(03年不動裕理の年間10勝)”すること、と壮大だ。
誰が何を言おうと自分を貫き、泥臭いゴルフで勝利を勝ち取る。それに気づいた上田には、また必ず優勝チャンスが巡ってくるに違いない。
Posted by 小栗
at 09:53
│Comments(0)